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可愛いのに不気味!チョンシーに仕掛けられた”微妙な違和感”の秘密とは?
こだわりが詰まった【製作秘話】をクリエイターたちが明かします!

本作の陰の主役と言っても過言でないテディベアの“チョンシー“。ふかふか毛並みにつぶらな瞳がキュートですが、見ているとどこか不安な気持ちになってくる…。今回はそんなチョンシーのメイキング映像とともに、可愛いのにどこか不気味さを感じさせる【チョンシー製作秘話】を紹介します。

チョンシーをはじめ本作に登場するクリーチャーの製作を手掛けたのは、数々の受賞歴を誇るアニマトロニクスとプラクティカル・エフェクトの専門集団であるスペクトラル・モーションです。クリーチャー・エフェクトの監修を担当したマーク・ヴィニエロは、チョンシーに必要なものを台本から読み解き、撮影用に4種類のチョンシーを用意しました。2つは最も頻繁に使用された、パイパー・ブラウン演じるアリスが抱いている柔らかいぬいぐるみのもので、あとはシーンに応じて自由にポーズを変えることができるものと、動かすことができるパペットタイプのもの。チョンシーを定番でありながら悲しい表情をしたテディベアにしたかったというジェフ・ワドロウ監督は「スペクトラル・モーションと話し合いを重ねて、チョンシーの目や眉を変化させる方法や、口角を上げさせる方法を検討した。最終的にすぐに顔の付け替えができる案を採用した。おかげでチョンシーの表情を効率よく変えることができたよ」と振り返ります。劇中で感情を表現させるためにそれぞれの表情に変化がつけられ、映像では通常仕様とは目や口が異なる“悲しい顔”のチョンシーが紹介されています。加えて、目玉のバリエーションも豊富に用意したというヴィニエロは「調節が可能な目玉にしたことで奥行きも変えられて、独特の表情にすることができた」とこだわりを明かしています。

さらに、チョンシーを不思議な人形にするためにちょっとしたトリックをデザインに取り入れたようです。その顔をよく見ると、左目は右目より少し上にあり、耳もどこかずれた位置で、口元は若干歪んでいます。ヴィニエロは「ジェフ(・ワドロウ)の要望は、何かがおかしいことを観客に気付かせつつ、何がおかしいのかは分からせないという微妙な違和感を表現することだった」と明かすように、チョンシーがただのぬいぐるみではないことを絶妙なデザインによって表現しています。そんなチョンシーの声を担当したのは、なんとアリス役のパイパー・ブラウン!共演するだけではなく自ら演じることで、チョンシーの魅力をさらに引き立てる工夫が取り入れられています。


表は可愛いテディベアですが、裏では何か不穏な空気が見え隠れするチョンシーは、劇中終盤でその怪しい正体が明らかとなってきます。映像の中では、牙をむいた熊やクモの怪物の姿とともに、その“本性”が一体何なのかをさらに解説しています。
クリエイターたちの想像力と技術の結晶として生まれた“チョンシー”。映画を観る際は、ぜひチョンシーの細部にまで注目ください!